東京暮らし

東京暮らしもかれこれ30年ぐらい。長い・・・

ファースト・ガンダムから見たガンダムのあるべき姿

実は「機動戦士ガンダム」の第一回放送を見た。いやいや動画見放題で見たわけじゃない。大阪はテレビ朝日だったけど、正真正銘1979年の第一回放送を見たのだ。そう、「ガンダム大地に立つ!!」ってやつ。別にガンダムに思い入れ合って見たわけじゃなく、当時サンライズのアニメは金曜日の夕方5時ごろやっていて、その前にやっていたダイターン3なんかもよく見ていたのだ。

 

人気が出てから、第1話から最終話まで何度かまとめて放映していたが、そのとき気づいたのだ。あれ?この話知ってるって。ただ、残念なことに当時お子ちゃまな僕はまったくその良さに気づいてなかった。本当に盛り上がったのはやはり映画3作が公開されたとき。

 

似たような記事を他でも見たことがあるから、当時も同じことを考えていた人はいたようだ。ファーストガンダムで一番嫌いなキャラはもう圧倒的に「ララァ・スン」である。当時、ニュータイプっていう考え方があたかもガンダム人気の根っこにあるかのような言われ方をしていた。でも、それは絶対に違う。ニュータイプは基本アムロがヒーローたりえるための便利な道具であって、ほとんどの人はその深堀りを求めていなかったはず。ところがこれをどんどんおかしくしていったのがララァ・スンなわけだった。正直、エルメスだったら、反則ビグ・ザムの方がよっぽどわかりやすくて良い。

 

ところが映画やってるときもそうだったけど、いつも一般論との距離をつかもうとしないアニメファンはニュータイプこそがガンダムだと定義づけ、そしてあの致命的な駄作「Zガンダム」を作ってしまった。なんだかんだでごまかしながらそこそこの評価を得ているが、こないだの人気キャラランキングでもカミーユシロッコハマーンも全く上位に来ない。まぁ上3人意外にもファもフォウもみんな鼻につく嫌なヤツだった。それこそギレン・ザビの方がよっぽど人間味あって良い。そもそも一般客が求めていたのはニュータイプの嫌な奴(もちろんカミーユのことだ)ではなくホワイトベース乗員のその後だった。ファーストガンダム以降数多の作品が作られていながらいまだにファーストガンダムを超える作品が出ていないのは、これひとえに「Zガンダム」からの壮大な路線誤りに他ならない。

 

最近安彦良和のインタビュー読んでいても、当時から一枚岩でなかったようだ。ならばなぜアニメファンの良いようにさせてしまったのか。ガンダムというアニメ史上有数の傑作を踏みにじってしまったのは、アニメファンだと僕は思っている。