東京暮らし

東京暮らしもかれこれ30年ぐらい。長い・・・

今までどこの旅行先が№1だったって?

世界には200ぐらいも国があり、世の中にはそれら全ての国に行った人もいる。僕は52か国なんで、そういった超凄腕の人たちにくらべるとまだまだひよっこだし、ま、200か国は一生かけても無理でしょう。


でも、52か国なら52か国なりにいろんな国を周ってきた。どこが№1かって質問はお手軽なので、よく聞かれるのだが、正直№1決めるってのは難しい。行先によってたとえば自然、遺跡、街並み、人など求めているものが違うので、同列で比較するのが難しいのだ。またたとえばタイに行ったとして、豪華な宿と安宿ではすごした印象がだいぶ違うだろう。2回目行ったら評価が急上昇なんてのもありそうな話だ。

 

まぁわが家庭でいう公式一番はたぶん永遠にギリシャなのだろう。なんといっても結婚式を挙げた場所だから。いや実際ギリシャの島部分は良かった。うちらはサントリーニ島だったが、まぁそこそこの宿に泊まるという前提なら、夏のこの島は行くべきところの一つだと思う。きれいな海と白い家と青い屋根。写真で見るまんまの風景が目の前に展開する。

 

だが、一番はサントリーニ島と決めると、おそらく過去13回訪問したアラスカがだまっていないだろう。なんで13回も行ったか、残念ながら野生動物ではなく、本命はオーロラ。ただ、かのオーロラと言っても、見て「感動に打ち震える」なんてのは基本無くって、「美しさのあまり絶句した」とかそんなのもまったく無い。なんで13回も通ったかというと、同じオーロラは一つも無いのと、「さらによいもの」を求める心がそうさせたのだ。いや実際のところ初めて見た回で山の上にでかいカーテンが舞い降りていた絵は記憶に焼き付いている。まぁ13回行くとただのおバカだが、地上にあれよりスケールの大きなもんはない。人生一回は見るべきものだと思う。


じゃ、内容とか自然度とか学習度とかそういったいろんな要素を抽出してそれに点をつけていったら、トップになる場所は上2つのどっちかと言うとそんなことはない。これはおそらく世界自然遺産第1号、エクアドルにあるガラパゴス諸島になる。自然を極力壊さずそれでいてしっかり学習できるようになっているものすごい作りこみ度。教育までしっかり考えたスポットとして世界でここをしのぐ地点は無いのではないかと思う。小笠原諸島は行ったこと無いのだけど、そういう部分をまったく考えずに東洋のガラパゴスとかいうのはお笑いで、恥ずかしいからやめてほしい。全然違うから。


自然と言ったら、作りこみ度№1より、今現在の人々が求める一番理想に近いところ、タンザニアセレンゲティも忘れられない。そのスケールや動物の密度から言ってここよりすごいところはそうない。なんたって、あのライオン・キングの舞台のモデルになったところだ。それにおいらが一番初めて行った海外旅行先は東アフリカ(ケニア)だったし。ちなみにケニアの有名なマサイ・マラという国立公園は超客観的に言ってしまえば、セレンゲティの一部である。


あと、動物とかじゃなくて、スケールっていう意味だと、けっこう感動したのはイグアスの滝。一つ一つの滝の落差はそこまでではないけど、なんせ複合技がものすごい。よくあんなに滝だらけになったもんだという驚き。海外旅行3回目だったので、遠さって意味でも感動したけども。ヴィクトリアの滝もすごかったけど、イグアスには負ける。

 

ほら、そんなこと言ってると、人はともかく見どころとしては一番好きなヨーロッパが抜ける。人は冷たくても街並み№1のプラハやチェスキー・クルムロフをかかえるチェコ。街並みはそこまでではなくてもガウディとセンシティブさと美味いものをそろえたバルセロナ。旅行好きなら大好きクロアチアも捨てがたい。うちの奥さんのお気に入りシチリア島も残ってくる。あ、そうそうヨーロッパもどきだけど、イスタンブールもすごい。なんていうか世界中心ってあんな感じであるべきだと思う。ボスポラス海峡からの眺めはまさに東洋と西洋のぶつかるところ。いずれ世界政府ができて首都をどこに置くかって話になったら、僕はイスタンブールに一票。


ここまでくると、遺跡が入ってないことに気づく。エジプト未訪の身からすると、№1はカンボジア・アンコール遺跡群。マチュピチュもそれなりだったが、規模から言ってここにはかなわない。知ってる人はみんなわかってると思うけど、アンコール遺跡群はアンコールワットだけじゃない。アンコールワットはハイライトの一つだが、一部にすぎない。すぐそばのアンコールトムはじめタ・プローム、バンテアイ・スレイ、ベン・メリア等々かなりの保存状態を保った遺跡がなんせいっぱいある。タイに有名なアユタヤ遺跡ってのがあるが、間違ってもこっちを後から見に行ってはいけない。アンコール遺跡群に比べたらしょぼすぎて話にならんから。


最後に残るは人。ここに目が行くのはそれなりに旅慣れた人?でも、けっこう大事なんよね。ここは少し意外な国が出てくる。もちろん旅慣れてる人はこの国の良さよく知ってるけどね。国の名はイエメン。中東で資源が出ない国はたいてい人がいいんだけど、この国もほんと貧乏。でもイスラム教が道徳部分をしっかり支えてるから、アフリカのようにはならない。道に迷ってると誰ともなく話しかけて道を教えてくれる。素晴らしい国だったなぁ。あと、スークっていうイスラム独特の市場、そう香料の匂いがただよってくる迷路のようなあれ。これがいけてたのもこの国だったなぁ。


んでねぇ、すべてのテーマを語り終えたからこれで終わりかと思うでしょ?あと2地点残ってる。今回は日本は出さないよ。一つはイスラエル。最近ここのこと書いたよね。特にエルサレム。1㎞四方ぐらいにユダヤ教イスラム教、キリスト教の3つの聖地がある。人の争いがどうして起こるのかが見える。良い悪いは抜きにしていろんな意味でここは行っとくべき。そして最後の一つがNY。アメリカじゃないよ、NY。家族で1年暮らしたところだから。ずっと住みたかったところだから。奥さんはあまりの汚さに「2度と住まない」って言ってるけど、1年分のいろんな思いがある。まぁメシは思ったより不味かったし物価も高かったけど、それでもやっぱりNY。そして我が家だったクイーンズ・フォレストヒルズのアパート。№1どうとかではなくって、ここは別格ですな。そうそう、NYってやっぱりドラマや映画で使われていて、刑事ドラマとか見ててもうちが住んでた近くが出てきたりする。別に鉄砲の弾は飛んでこなかったけど。それにスパイダーマンことピーター・パーカーさんは我がクイーンズの出身!よく夜中とか壁登ってたよね(登ってへん、登ってへん)